株式

去年はアベノミクスで株高となりましたが、今年からは増税ラッシュがはじまります。消費税をはじめ、あらゆる方面で増税になるわけですが、果たして日本経済は今年1年を耐えられるのでしょうか?

4月1日からの消費税増税により、消費が冷え込むことになるのはほぼ確実ですが、本来はこの時期に給与の大幅なアップがなければなりませんでした。けれども、1部の大企業を除き、ほぼ横ばいの結果が出てしまいましたので、所得が増えないままでの増税に突入してしまうことになります。

株式投資で収入が上昇した人はまだ増税にも対応できる状況ですが、一般の大部分の人は株式投資はしていませんので所得は増えていません。株式投資をしている人の人口比率でいえば、ほんの数パーセント程度ですし、労働人口で割ってもせいぜい1割程度なものかと思われます。

リスクの高い株で数百万円を投資できるだけの余力を持つには、年収1千万円以上の収入が必要になるわけですが、この税率に入る人口比率はほんの3%の割合しかないわけです。加えて、大部分の人は損をしている傾向にありますので、株式投資で儲けたという人はほんの一握りにすぎません。

そのような所得の変わらないままでの増税に突入するわけですので、財布のひもは引き締まる結果にならざるを得ません。消費の冷え込みにより、企業収益の悪化、株価の下落というパターンが出てきてしまう可能性が高い状況にあります。

来年10月の消費税10%への引き上げも控えており、円安による物価上昇も出てきていますので、財布のひもを引き締めても対応できるのか?という異次元の領域に突入することになると思われます。

ただ、駆け込み需要が期待されますので、春ごろまでは株高が続く可能性もあります。その後の株高も期待できるかというと、おそらくは難しいような気がしております。どちらかというと、暴落する可能性の方が高いのではないでしょうか。

今後の対策としましては、春ごろまでに購入すべきものを購入しておき、春からは一切の消費を可能な限り控えるべきです。また、株価暴落の可能性もありますので、資金等は一旦は引き揚げておくのがよいかもしれません。

含み損は見ない主義

投資においては迅速な損切りが肝心と言われていますが、私はあえて損切りはしない主義を貫いております。含み損が拡大してきた際には、極力、証券口座にはログインせず、蓋をしてみないよう心掛けております。

現代のネット投資というのはプログラムでしくまれているわけですから、心理的な要素というのも研究されています。損切設定ポイントまで意図的に売り込まれ、そこから買い上がるというファンドの手法があるわけですので、結果としてボラティリティーの高い相場環境になってしまうわけです。

売ったあとにすぐ上がってしまった...というケースも多いわけですが、これは偶然ではありません。膨大な資金量をほこるファンドたちが、お金をかけてその辺の心理的な要素も研究されつくされていますので、あなたの心理もわたしの心理も読みつくされた上での結果なわけです。

なので、通常の一般市民の感覚で損切りをしていたら、それは心理を読まれた上での売り込みなわけですので儲かるわけはありません。

特に、2,3日で売買を繰り返す方にとってみては、売ったあとの数か月後に確認してみると倍になっていたということもあるはずです。

ただ、例外でいいますと、中・長期的にみて下げ相場になると予測されるとき、あるいは業績が著しく悪化することが予測されるときは速攻で損切りするべきです。これは時間とともに損失が拡大していきますので、はやめに対処するべきでしょう。

いずれにしても、いかにも損切りしたくなるポイントというのは、あえてスルーした方が結果としてパフォーマンスがよい傾向にあると私は考えております。

これは過去の売買履歴からすぐわかることですので、一度、確認されてみることをおすすめします。
複利のパワーはとてつもない破壊力を持っています。株式投資で毎日1%のパフォーマンスを1年繰り返すだけで1000万円に到達します。そして、2年以内には1億円まで到達するわけです。

もちろん、稼働日数や損失の出る日もあるわけですが、基本的に1%のパフォーマンスを毎日繰り返していけば、数年後には富豪になることができるのです。

なので、少ない利益率であったとしても、それを毎日、いかにして継続していけるかを考えるのが重要なポイントとなるでしょう。

このことから導き出される結論として、以下のことが発生してきます。

・大きく負けない
・大きな収益率を狙わない
・毎日、資金を回転させる

極端にいえば、1%上がった時点でその日は利益確定してもいいわけです。
どのような銘柄であれ、1%上昇するタイミングというのは1日のうちで1回程度はあるものですし、3%程度の場合もそれほど珍しくはないでしょう。

1日で資金を回転させ、1%の利益を3銘柄で繰り返すだけで3%の利益が獲得できます。

まずは1%からはじめ、余裕で回転するようなら、2%、3%と伸ばしていく。
このような複利に重点をおいた投資方法が最終的には大きな利益をもたらすことになるでしょう。

複利に最適化した投資方法を考えることをおすすめします。
今年の第二四半期の年金運用結果は、利回りが2.71%で3兆2,418億円の黒字となっているようです。第1四半期の収益額がプラス2兆2,100億円だったので、このままいけば、前年並みの収益になる見込みのようです。

政府が想定している年金の100年安心プランでは年率4.1%の利回りを想定されていますが、この水準を毎年維持することができれば、安心プランの実現も可能になるかもしれません。

もちろん、私自信はまったく政府の数字は信頼していませんし、将来の月6万円とかいうふざけた年金額を頼りに生活するつもりはありません。ただ、年金を管理しているGPIFの投資先は、その15%程度が国内株式への投資となっているため、老後の貯金を株式投資で増やしていこうとしている私の資産構築において、非常に大きな意味を持っているわけです。

仮に、GPIFが保有している株式を全部売却するとなれば、株価が暴落し、私の資産も大きく減少してしまい、老後のお金がなくなってしまうことでしょう。

逆に、GPIFが株式への投資比率を増やし、どんどん購入していってくれれば、私の老後の資産もどんどん増えていくわけです。年金をメインに老後を生活するつもりはありませんが、老後の貯金を蓄えるにあたっては年金の動向には重要な意味があります。

GPIFの今後の動向としては、株式への投資割合を若干ですが増やす方向にいくといわれており、その投資先がどこへいくのかにマーケットの注目が集まっているようです。その会社の株を先回りして購入しておけば、効率のよい投資ができることでしょう。

年金運用の性質からいいまして、委託する投資会社に対しては、その株を購入するにいたった理由を明確に求める傾向が強いです。個人なら何となく買ったでも済みますが、万一、年金の運用で膨大な損失を被った際に、何となく買ったでは済まされないわけです。

つまるところ、理由を聞かれた際に突っ込みが入るようなリスクの高い会社の株に資金が回ってくることはないと考えてもよいはずです。ずっと赤字続きだったけど、今後の利益は期待できるという銘柄ではなく、既に何年にもわたる実績があり、きちんとした説明のできる銘柄でないといけないというわけです。

クラスでいえば、優等生タイプの銘柄には資金が投入しやすくなると考えてもよいかもしれません。

年末にかけて、これから投資銘柄を選んでいく際、GPIFの立場上、買いやすい銘柄を選んでいくことをおすすめします。

デイトレードの取引が流行している昨今、株の持越しリスクを回避するため、週末には手仕舞いをする人が多いように感じています。この持越しリスクというのは、金曜の取引終了後から土日にかけて予期せぬ突発的な出来事により株価が下落することを指していますが、この間にポジションを解除してニュートラルな状態にしておけば、リスクを抑えることができるわけです。

なので、金曜の取引の終了間際に株価が下落するというパターンがわりと多いのです。
これは祝日前とか、大型連休の前でも同様で、いずれにしても数日間程度の間に急激に株価が変動することのリスクを避けるために行うものです。

株を持っていなければ、ブラックマンデーが起きようと何の影響もないわけです。

ただ、これを逆手にとって、金曜の大引け間際に買うというのもありかと思われます。
翌週の月曜に株価が上がれば、それなりの利益が期待できるかもしれませんので、そういう方法もありでしょう。

もちろん、上昇局面では持ち越す人も多くなってくるわけですので、必ずしもこのパターンが当てはまるわけではありませんが、横ばいの場合やわりと為替や先物の変動が激しい状況では平日でも引け間際に手じまう人も多いです。

また、寄り天の状況がいつも続いている株の場合でも、大引け間際に購入して寄り天売り抜けを目指すのもありかと思われます。いずれにしても、状況判断が大切になりますが、デイトレをやる人が多くなってきた場合にはそういう方法も有効といえるでしょう。

傾向としましては、流動性の高い大型株において、値幅変動が激しい銘柄がチャンスかもしれません。