ネガティブな材料が相次いでいるスルガ銀行ですが、先月末までと言われていた調査報告書の提出が延期されたようで、発表は9月7日に予定されているようです。
調査報告書の内容と金融庁の処分の内容によって、業績に影響が出てくるものと思われますが、現時点ではどの程度の影響が出ているのでしょうか?
直近の2018年8月9日の決算書から見ますと、2019年3月期第一四半期の経常収益は35,268百万円となっており、前年同月比で7.0%のマイナスで既に影響が出始めている可能性があります。
また、個人預金も1,486億円程度が減少しており、全体では2,164億円の減少で4兆円を割り込む事態にまで発展してきました。利益への影響も出てきており、純資産は微増する程度に留まっています。
ただし、2019年3月期第1四半期の純資産347,178百万円を232,139,248株で割ると、約1,495円となりますので、先月の時点では1株当たりの純資産は1,495円程度と言えるかと思われます。
この金額をどう見るかについてですが、現状のままで会社を精算するのでしたら、現在の株価には魅力を感じています。
先日、上場廃止となったソルガムでもPBR0.7程度で終了しましたが、計算力の精度が高い銀行の帳簿には一定の信ぴょう性があると考えられますので、万一、精算で上場廃止となった場合、同程度まで急騰する可能性があります。
倒産や破綻といった懸念から空売りが大量に入っていますが、不良債権がそれほど大きくならない状態で上場廃止となった場合、理論上はPBR0.7~0.9ぐらいまで急騰するかと思いますが、ぼくはそのようなのを見たことがありません。
そのような意味で、調査報告書の内容に注目が集まってきています。