FRBが0.5%の利下げを決定しましたが、まだ再燃の懸念もあるなか、利下げ幅を0.5%にするのは時期尚早だったように感じます。とはいえ、利下げペースについては、0.25%でも0.5%でもそれほど問題ではなく、最終的な着地点がどこになるのかが重要なポイントになります。
今回のFOMCでそのあたりの情報はあまり読み取れませんでしたが、参加者による見通しでは、2025年末時点の中央値は3.4%、2026年末時点では2.9%とのことです。若干高めになったように感じますが、おおむね、最終的には2.5%~3%前後で着地するとの見方になっているようです。
仮に、日銀の利上げを1%程度としますと、最終的な政策金利の差は2%程度となりますが、コロナ以前の2019年あたりの状況になるのかもしれません。
上段がドル円の為替レート、中段が長期金利の日米金利差、下段が日米の政策金利差ですが、政策金利の日米差はそれほど相関していてはいないものの、長期金利の金利差にはかなり反応しているように思えます。
しかしながら、仮に日米の政策金利差がゼロになったとしても、長期金利の差は2%程度で推移しているようです。FRBや日銀の利下げや利上げが、ただちに円高円安に反映されるわけではないと思いますが、おおむね為替レートにも影響が出てくるものと思います。
おそらく、今後1~2年で長期金利の日米差は2%程度、為替レートは1ドル110円あたりで落ち着くのではないかなと思います。