10月27日の第50回衆議院選挙投開票の結果、与党が大きく議席を減らし、過半数割れの結果となりました。
今後、首班指名がどうなるのかが争点となりますが、万一、野党が協力して野田氏を推した場合、野田総理大臣の誕生となり、野田氏のもとで内閣が組閣されて政権交代が実現する形になります。
日本国憲法の第67条では「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。」とあるため、総理大臣は必ずしも比較第一党である必要はありません。
そのため、与党は過半数を握るまで連立政権を拡大する必要がありますが、今のところ、維新も国民民主も自公との連立は否定しています。また、もし仮に非公認で無所属となった議員を公認したとしても、絶対数が足りず、過半数割れとなる可能性が高いです。むしろ、非公認にされたことから、逆に野党に鞍替えしてしまう可能性すらあります。
そのため、誰が政権を握ることになるのか、予断を許さない状況となってきました。
今回の選挙結果は与党の惨敗となりましたが、単に裏金問題で自民党にお灸をすえられた一時的なものなのかといえば、そうではないと感じています。
自民党については、旧安倍派議員の多くは落選して分裂してしまった感があります。また公明党についても、支持母体である創価学会員が高齢化してきており、また、これまでカリスマ的な支持を得てきた名誉会長の池田氏も昨年に他界したことで、徐々に集票力が低下してきてます。
さらに、物価高を放置してきたことで高齢者からの支持も得られにくくなっていると思われますが、公明党の代表である石井氏も落選してしまいました。
与党では安倍氏と池田氏の2大カリスマが他界したことによる影響が、今回の衆議院選挙から徐々に出始めてきたといえるのかもしれません。
いずれにしましても、旧安倍派議員の多くが落選したことにより、アベノミクスは終了した形となりましたが、株価への影響が懸念されています。