原油価格はどこまで上昇するのだろうか?

バイデン大統領が米国によるロシアからの原油禁止を発表しましたが、原油価格は1バレル127ドルあたりまで上昇してきています。

株でいいますと、原油価格が下がれば利益が出る原油ベアの銘柄(2039)がありますが、ここ最近の原油価格の急騰により8日には最安値を更新し、おそらくは9日も続落する可能性が濃厚となってきました。

原油ベア

今回は米国のみで欧米については各国の判断によりますが、このまま原油価格が上昇しますとガソリン価格や電気代が上昇し、ひいては工場での生産コストや物流コストの上昇など、あらゆる物の値段に跳ね返りインフレが加速することが懸念されています。

加えて、ガソリン代の上昇により自動車が売れなくなり、コロナ禍で多大な影響を受けている航空業界にも悪影響が出てくることが懸念されています。

しかしながら、インフレ抑制のために利上げを急ぐ米国が、何の考えもなしに今回の原油の輸入禁止に踏み切ったとは考えにくいです。

おそらく、米国は原油の産油国でもあるため、単独で禁輸しても供給が逼迫せず、生活コストへの影響は限定的と判断したのではないかと思われます。

いずれにしても、欧州がどこまで協調して禁輸するかにかかっていますが、ロシアへのエネルギー依存度が高いため、米国のようにすぐに禁輸に踏み切ることは難しいのかもしれません。