現金給与総額が前年同月比2.4%減へ

8月17日に4-6月期GDPが発表される予定ですが、軒並みマイナス成長との予測が報道されています。国内消費が急激に冷え込んでいるなか、現金給与が大幅に減少している状況ですので、予想外のマイナス成長となる可能性も出ており、17日のGDP発表に注目が集まっています。

円安による企業業績の回復には目をみはるものがありますが、内部留保に向かうのみでサラリーマン労働者の賃金には反映されてきません。労働者世帯は円安による負担増が厳しさを増してきており、値上げはまだ本格化しておらず、これからが正念場ともいえます。

安倍政権が危機感をつのらせ、雇用賃金を上げることを企業に切実に訴えていましたが、ふたを開けてみれば、現金給与総額が前年同月比で2.4%マイナスでした。最低限プラスを達成しないと意味がありませんので、アベノミクスは正念場を迎えた形になっております。

賃金が上昇していかないなかでの円安と増税により、消費マインドは急速に冷え込んでいきますので、いくら企業業績が好調といえども、このままでは景気回復は見込めません。

株価はかろうじて2万円台をキープしてはおりますが、ここからの上値をめざすには難しい位置にきているものと思われます。中国経済が非常にセンシティブな状況になっているなか、上値を追うよりも下値を探る時期にきているといってもよいでしょう。

株価が下がれば、為替も連動して円高に向かうはずですが、アベノミクスは今後も目が離せない展開になってきました。