為替相場は1ドル140円の壁を突破できるのか?

ここ数年の為替相場を俯瞰してますと、2023年の年末、2024年の秋のいずれも1ドル140円の壁で反発して、1ドル150円台を維持してきました。

1ドル140円の攻防

そして現在、再び1ドル140円の壁と対峙してますが、ここで反発せずに割り込んでしますと、次は1ドル130円まで下落することが予想されます。さらに、130円でも反発しなかった場合、その次は1ドル115円まで底が見えてきます。

いずれにしましても、ここ数日で1ドル139円台に突入するか否かは、今後の為替相場を占う上で重要なポイントになります。ここ最近の円高ペースはかなり速いため、このままのペースが継続すれば、夏には1ドル120円突破、秋には1ドル110円突破の可能性もあります。

現状、SP500などの米国株に投資しているNISA組は、株価の下落と為替の円高基調でダブルパンチを受けているはずですが、まだ損切りの判断をしきれていないのではないかと懸念してます。このままゴールデンウィークに突入しますと、その後は5月のセルメイ相場に突入し、夏にはトランプ関税の90日間猶予期間も終了します。そして、秋には円高とトランプ関税の影響による企業業績の悪化で下方修正が相次ぐ形となるかもしれません。

去年秋の日銀利上げによる株価の乱高下とは違い、今年はトランプ関税が原因のため、日本政府にできる株価対策は限られてくるものと思います。このまま日経平均株価が暴落してしまいますと、日銀債務超過など別の問題も出てくるものと思いますが、当面はリスクオフの展開になるのかもしれません。