FRB大幅利下げなのに長期金利が下がらないのはなぜか?

先日、FRBが0.5%の大幅な利下げを実行しましたが、円高にはならず、円安方向へとふれているようです。

この原因を考えてみるに、長期金利が上昇していることがひとつの要因かと思います。

今のところ、短期金利やドルインデックスには変動がありません。

FRBが0.5%の利下げをしたのに、長期金利が下がらないのはなぜかを考えてみますに、1つはつなぎ法案が拒否されたことが原因といえます。トランプ氏が要求する移民関連の条項に反発し、つなぎ法案が拒否されており、このままですと政府機関が閉鎖する事態が懸念されています。

しかしながら、移民関連の条項を除外するとのことで、このつなぎ法案は通過する見通しになっているようです。そのため、もし無事に通過した際には、長期金利が低下して円高方向にふれる可能性があります。

加えて、そもそも0.25%の利下げを主張したメンバーのなかには、米国のインフレがまだ完全におさまっていない状況のなか、大幅な利下げはインフレの再燃をまねくおそれがあると考える人もいます。万一、インフレが再燃してFRBが失敗した場合、さらなる利上げを実行する必要が出てくるため、長期金利が高止まりしている可能性があります。

いずれにしましても、FRBの大幅な利下げに加え、日銀の利上げも予定されているなか、当面は1ドル130円あたりの円高にすすむ結果になっていくものと思われます。

日銀の利上げにつきましては、高市氏が利上げに強く反対しているため、総裁選の結果によっては円安方向にふれる可能性もあるかもしれません。いずれにしても、基本的には円高基調ですすんでいくものと思われます。