原油安と円高、そして中国経済の先行き不透明の影響を受け、日経平均株価が下落しておりますが、なかでも中国経済の不調が最大の要因になると思います。
一方では原油安の影響も無視することはできません。米国シェール革命により、原油価格が下落している側面もありますが、中国経済が不調になることにより石油の需要も減少しますので、原油安と中国経済は密接な関係にあると考えてもよいでしょう。
中国経済が先細りするにつれ、供給が過剰となり、原油価格も下落する方向へ向かいますので、当面は中国経済の先行きに注目が集まるものと思われます。一方で中国バブルの崩壊はまだはじまったばかりとも言えますので、見通しはあまり明るくはありません。
また、自動車産業においては、電気自動車や水素自動車などの技術革新が進んできておりますので、将来的にはガソリンの需要が減少して供給過剰になるものと思われます。今後も長期的なトレンドは原油安でしばらくは変わらないはずです。
この原油安により、一時的にはリスクオフで円が買われて円高になり、円高に連動して株安になるとは思いますが、長期的にはコスト削減による企業業績の回復に貢献されるため、株価にはプラスの方向へ働くものとボクは考えております。
1バレル30ドルを割れ、20ドル台へと突入しておりますが、この傾向は今後も継続すると考えられており、おそらくは1バレル10ドル台になる日も近いかもしれません。
エネルギー資源を海外に頼っている日本にとっては、原油安はプラスの方向へ向かうはずですので、日経平均株価はどこかで反転する可能性も高いですが、オイルマネーが円やドルへ向かうとすると円高がどこまで進むのか、このあたりにも注目が集まってきています。
気になるのは、年金資金が引き上げられるのか否かという点ですが、投入された年金資金が損切されるとなると株価の下落はしばらくの間は継続する可能性が高いかもしれません。