実質GDPが大幅な落ち込み

消費税増税による駆け込み需要の反動減で、4月~6月の実質GDPが大幅に落ち込んできています。個人消費が5%減に対し、民間在庫数が1.3%増加していますので、消費税増税の消費の落ち込みを企業が過少評価していたものと考えられます。

ただ、株価はそれほど減少しておらず、あまり影響を受けていないようにも思えます。 おそらく、消費税の増税を10%に上げるまでは、年金資金などを使って株価の下落を抑えていくのではないでしょうか。

企業の設備投資が低下している点を考えますと、企業業績の回復はあまり見込めないかもしれません。加えて、企業業績の回復が見込めないとなると、賃金の上昇も見込めませんので、結果として消費も冷え込んでいくものと思われます。

さらに、ここにきて消費税10%が予定されています。これで税収が増えればまだいいものの、消費自体が冷え込んでいる分、税収はあまり伸びてはいかないような気がしております。また、大企業の法人税減税も予定されていますので、税収不足に拍車がかかってしまうような気がしております。

当初、消費税増税による反動は軽微なものと言われておりましたし、また、実感としてもあまり影響がなかったような感じもありましたが、実際の数字を確認してみますと、かなりネガティブな状況と言わざるを得なくなってしまいました。