市場では12月のFOMCで利上げ幅の縮小が意識されていますが、0.5%派が優勢なものの、まだかろうじて0.75%の可能性も残されています。
議決権のある委員のコメントを拾ってみますと、タカ派の発言が多いと感じますが、概ね0.5%でほぼ決まった印象を受けます。
・ブラード総裁(セントルイス連銀)
「5-5.25%ということになろう。それは最低水準だ。」
・ジョージ総裁(カンザスシティ連銀)
「FRBが来年の利上げペースを25ベーシスポイントに鈍化させることは理にかなっている」
・メスター総裁(クリーブランド連銀)
「引き締め幅が小さ過ぎるリスクの方が大きいと私は現時点でみている」
・コリンズ総裁(ボストン連銀)
「0.75%利上げなお選択肢」
・ウィリアムズ総裁(ニューヨーク連銀)
「金融当局は利上げを進めるに当たり、あくまで経済目標に集中し、金融安定性リスクをも考慮に入れることは避けるべきだ」
FRBは不必要に市場を混乱させるようなことはしないと思いますので、CPIで悪い数字が出ない限りは0.5%でほぼ確定とみてもよいでしょう。
しかしながら、もしCPIで悪い数字が出た場合、0.75%利上げが意識されて再び1ドル150円、160円も視野に入ってくるかもしれません。
現在、1ドル142円程度となっていますが、またまたゾンビのように円安が蘇ってきています。
おそらく、12月、もしくは来年1月には再び1ドル150円に到達する可能性もあると感じています。万一、12月に0.75%の利上げとなった場合、利上げが底なしの様相を呈して1ドル160円、170円に到達してくるかもしれません。
そういった意味で、次回のCPIは非常に重要になってくるものと思われます。