2022年3月アーカイブ

先週に引き続き原油高のトレンドが継続していますが、本日の原油ダブルブルは17%上昇する結果となりました。

今週はバイデン大統領の欧州訪問が予定されており、24日にはベルギーでのNATO臨時首脳会議やG7首脳会議が開催される予定となっています。ここで何が話し合われるのかは不明ですが、おそらくはNATOの結束を確認したり、ロシアへの経済制裁を強化する展開になるのかもしれません。

米国ではロシアからの原油の輸入を禁止するとのことですが、欧州でも足並みをそろえる展開になると、原油高トレンドにいっそうの拍車がかかる可能性があります。

一方、日経平均株価ですが、原油高であるにも関わらず、上昇する展開となってきました。

これはおそらく、原油高でインフレが加速するため、米国は利上げを強化するのではないかと思いますが、その一方で日銀は緩和を継続するため、円売りドル買いで円安が進行しており、輸出関連の大型株が買われて日経平均が上昇しているものと思います。

あるいは、単純にウクライナの停戦を折り込んできたのかもしれません。

有事の円買は機能せず、また原油高と日経平均高の同時進行となっている一方、円安や原油高によるコスト増大で、飲食店や航空関連などは打撃を受けてしまうものと懸念されています。

先日からウォッチングしている原油高トレンドですが、一旦は終息しかけていたものの、再び上昇トレンドに戻りつつあります。

本日、原油ダブルブルは16%の上昇となりましたが、上がったり、下がったりを繰り返す展開となってきました。

個人的な感想でいいますと、原油価格が上がりすぎるとインフレ懸念が出てくるため、日本をはじめ欧米政府はできるだけ抑制したいはずですが、物理的に抑制できなくなる可能性があると感じています。

供給逼迫の要因として考えらるのは、①ロシア情勢と②新型コロナからの景気回復、③OPECの増産、④利上げ、⑤EV化の5点にあると思います。

米国のほか、欧州もロシアからの禁輸を本格化すれば、供給が逼迫するでしょうし、逆にロシアが輸出を禁止すれば、暴騰する可能性もあります。あるいは世界的に新型コロナからの景気回復が進み、原油への需要が伸びれば、逼迫化するかもしれません。

一方でOPECが増産すれば、原油価格は暴落する可能性もあります。もしくは、米国の利上げで景気が減退すれば、需要が減少してくるかもしれません。

原油価格は一旦は反発しましたが、今後も上がったり、下がったりを繰り返しつつ、当面は上昇トレンドが継続するのではないかなと感じています。

原油のダブル・ブルに注目しているのですが、直近高値の1770円から1134円まで、約35%程度も暴落する結果となっています。

世間一般では原油価格の高騰が話題となっていますが、市場の反応ではそこまで高騰はしていません。まるで、何事もなかったかのように元に戻っています。

ただ、1000円ですと全戻しということになり、ロシア禁輸の影響がなかったことになりますが、影響は限定的としてもゼロではないと感じています。このまま1000円や800円、はたまた600円まで下げる可能性も出てきましたが、そろそろ反発してもおかしくないと考えています。

昔のオイルショックでいえば、OPEC諸国が欧米によるイスラエルへの対応で反発し、欧米への石油の輸出を禁止したことが原因と記憶していますが、売主側が輸出を禁止した場合には原油価格が暴騰すると思います。

けれども、今回は買い手側の米国が禁輸した形になっていますので、この点で原油価格の高騰は限定的と感じています。おそらく、売り主であるロシア側が禁輸しない限り、そこまで暴騰することはないのではないかと考えてますが、現状ではそのような気配はなく、インドなどへ安く売却するとのことです。

ただ、ウクライナと停戦したとしてもロシアへの経済制裁が解除されるわけではなく、時間とともに禁輸の影響は出てくるものと思いますので、原油高のトレンドはまだ終わっていないのではないか、そう感じています。

ロシア株が暴落したので、ちょっと様子を見てみたのですが、モスクワ証券取引所での売買が停止されており、日本でもETFは買えないようです。

「ご指定の銘柄はお取扱いできません。」と表示されてしまいます。

また投資信託も売買できませんでした。

ETFに組み込んだ銘柄の資産価値がゼロになってしまうと、株価もゼロになってしまうはずですが、西側諸国がロシアの資産を凍結すると価値が減損してしまうものと思います。

経済制裁をする以上、おそらく西側諸国の政府系ファンドは撤退するものと思いますが、外国人投資家が保有しているロシア株の売却を禁止しているとのことで、売るにうれない状況になっているのかもしれません。

今後、売買が再開されても売りが殺到する可能性もありますが、そもそも売買が再開される可能性はあるのかという点でも疑問があります。

欧米諸国による経済制裁でロシアへの投資が禁止される可能性もあるため、しばらくは様子を見ておいた方がいいかもしれません。仮にウクライナでの戦争が終わったとしても、経済制裁は今後も続く可能性があります。

とりあえずは3月14~18日も休場とのことですので、再開ははやくても来週あたりになるのかもしれません。

先日から注目している原油価格の動きですが、一旦は原油価格の高騰がいっぷくし、本日はリバース型の株が高騰する結果になっています。

長期的な視点でいえば、EV化で原油需要が下がると考えていますが、ここまで原油価格が高騰するのはある意味で絶好の買いチャンス到来といえるかもしれません。

世界のトレンドは脱炭素の方向で動いており、これは地球規模でのトレンドなので、この大きな流れは止めることができません。脱炭素は化石燃料からの脱却を意味しており、いずれ原油を使わない社会が到来すると原油がだぶつき、今後は原油価格が下がるトレンドに転換すると見ています。

そのような意味で、今回の原油価格の高騰は一時的なものと見ておりますが、コロナ禍からの景気回復が本格化して原油需要が回復すれば、まだまだ高騰する可能性もあります。

しかしながら、米国が利上げをするのはインフレを抑制するためであり、インフレを抑制するには原油価格の高騰を放置するとは考えにくく、あらゆる手段を使って原油価格の抑制に動くはずです。

原油高騰の動きが継続するのか、今後も注意深く見守っていきたいと思います。

バイデン大統領が米国によるロシアからの原油禁止を発表しましたが、原油価格は1バレル127ドルあたりまで上昇してきています。

株でいいますと、原油価格が下がれば利益が出る原油ベアの銘柄(2039)がありますが、ここ最近の原油価格の急騰により8日には最安値を更新し、おそらくは9日も続落する可能性が濃厚となってきました。

原油ベア

今回は米国のみで欧米については各国の判断によりますが、このまま原油価格が上昇しますとガソリン価格や電気代が上昇し、ひいては工場での生産コストや物流コストの上昇など、あらゆる物の値段に跳ね返りインフレが加速することが懸念されています。

加えて、ガソリン代の上昇により自動車が売れなくなり、コロナ禍で多大な影響を受けている航空業界にも悪影響が出てくることが懸念されています。

しかしながら、インフレ抑制のために利上げを急ぐ米国が、何の考えもなしに今回の原油の輸入禁止に踏み切ったとは考えにくいです。

おそらく、米国は原油の産油国でもあるため、単独で禁輸しても供給が逼迫せず、生活コストへの影響は限定的と判断したのではないかと思われます。

いずれにしても、欧州がどこまで協調して禁輸するかにかかっていますが、ロシアへのエネルギー依存度が高いため、米国のようにすぐに禁輸に踏み切ることは難しいのかもしれません。