2021年5月アーカイブ

先日買ってみたオンキヨー株ですが、売却交渉が決まったようです。

売却額は約33億円とのことで、個人的な印象ではちょっと少ないと感じましたが、ある程度はぶなんな金額で落ち着いたのかもしれません。

各種の報道によると債務超過額が約23億円とのことで、もし赤字が膨らんでいなければ、単純に考えてギリギリでプラ転した可能性があります。資産に計上していた分と差し引きしても、わずかにプラスに転じたのかもしれません。

そもそもこの約33億円ですが、これはどこからやって来たのでしょうか?

老舗企業には、帳簿上からは見えないブランドという無形資産があると感じており、これが元でなかなか潰れない印象があります。いわゆるのれん代ってやつでしょうか、この部分は心の目で見ないと数字が見えてきません。

また、wikipediaによると、オンキヨーはかつて東芝グループだった時期もあるようで、どちらかというと東芝のような上級国民側の部類に属すると感じています。ネット上には「上級無罪」という格言があり、何だかんだと優遇されてしぶとく生き残っていく、そんな印象を感じております。

ただ、去年は名門「レナウン」が破産してしまいましたが、老舗だからといって潰れないわけでもないかと思います。

今回の売却でもまだ資金が足らないとのことで、悪材料が出尽くしたわけでもないと思いますが、あっけなく上場廃止となってしまうのでしょうか、今後も注目していきたいと思います。

上場廃止が予定されているオンキヨーですが、今回はお試しで買ってみることにしました。

実は先日、100%ぐらい値上がりしていた際にも購入していたのですが、その儲かった分をまたぶっこんで今回は上場廃止の最終日まで見守る予定でいます。

ただ、タカタやスカイマークなどのかつての上場廃止銘柄と比べると少し物足りなさも感じています。タカタの場合、確か兆単位での賠償金みたいな話になっていて、とても払える額ではない状況で上場廃止になりましたが、絶望度が高い上場廃止でないとマネーゲーム化しにくいと感じています。

その点、オンキヨーの場合はせいぜい約23億円程度の債務超過ですし、事業譲渡での経営継続もねらえる状況にあるなか、かつて散っていったタカタなどと比べると財務状況的には中途半端によい状態にあります。

こちらはあくまで私個人の私見にはなりますが、もし仮に約50億円ぐらいで事業を売却できたとした場合、債務超過分の約23億円を差し引き、残りの約27億円を発行済みの約3.8億株で割ると1株あたり約7円ぐらいという市場の判断かと思います。

現在は6円ぐらいなので、そんな高くは売れないぞと考えている人も多いのかもしれません。

いくらで売れるのか、そもそも交渉がまとまるのかも全く予想がつきませんが、市場の判断としてはぶなんなところかと思います。

このあたり、タカタなどのケースとは違い、ある程度の計算が立つ状況かもしれませんが、逆にいえばあまり面白いドラマは生まれず、あっさり上場廃止で終わってしまう可能性もあります。
また、発行枚数も多いため、マネーゲーム化しにくいかもしれません。

ただ、歴史の長い会社ですし、ドラマの視聴料のつもりでちょっと買ってみた次第です。

これがよく分からない新興企業で、倒産による上場廃止という状況なら買いませんが、wikipediaでの沿革を見ますと、新興というよりも老舗グループの仲間というイメージがあります。

もうひと波乱、ふた波乱ぐらいはありそうな気もしていますが、今後も注目していきたいと思います。