2018年11月アーカイブ

スルガ銀行が業務改善計画を提出したようですが、この会見動画がYoutubeにあったので様子を見てみることにしました。

特に目新しいものはなかったと感じますが、「2019年のできる限り早い時期に臨時株主総会を開催」とのことです。臨時の株主総会を開くということは、株主に何か用事があるのだろうと思いますが、具体的な内容についてはいまいちよくわかりませんでした。

このスルガ銀行については、収益力については単体ではまだ増収が継続しているものと思いますので、未だ健在であるとの印象を感じています。

さすがに微減ぐらいにはなっているだろうと思っていたのですが、何が功を奏したのでしょうか、もしかすると一躍有名になったことが影響しているのかなと感じています。できれば、来年もメディアに度々登場してお茶の間を賑わせてもらいたいところです。

残すところ、あとは創業家の株の行方が気になるところかと思いますが、海外の機関投資家の場合、最近の日産などのように将来に禍根を残す形になるかと思います。

株主としては市場で売りさばかれても嫌ですので、できれば、スルガ銀行との間で処理してもらいたい気もするのですが、この後はどのような展開になるのでしょうか、今後も監視体制を強化していきたいと思います。

2018年は不適切な事象が多々発生しましたが、先週は新たに日産自動車が追加されることになりました。ゴーン氏が役員報酬を過少に申告していたとのことで、金融商品取引法違反の疑いで取り調べを受けています。

この役員報酬の過少申告については、個人会社では会社の経費で高級車を購入するなどよくあるので、どの程度の罪に問われるのかは不明です。ただ、虚偽記載をすると投資家を欺いてしまうことになるため、この部分では明確にアウトかと感じています。

今回の日産については、世界的なインパクトの大きさから2018年の不適切ランキングでトップになるであろうと僕は予測しております。てっきり、今年はスルガ銀行で決まりだなと思っていたのですが、メディアの関心はゴーン氏へ移ったように感じました。

このゴーン氏については、三菱自動車の燃費不正の際、株価が暴落したところで出資する対応をとっており、3社連合がより強固になったものと記憶しております。

ぼくはあの時点で日産と三菱自動車はルノーの実質子会社という認識でいたため、正直、日産が日本企業という認識はありませんでした。シャープみたいな外資系の会社なのだろうというイメージが強かったです。

ルノーが日産に43.4%出資しており、その日産が三菱自に34%出資している状態で、ルノーの大株主がフランス政府であることを考えれば、既に事実上、フランスのものと考えてもよいかと思います。ルノーの株主は金のなる木の日産を放棄することは絶対に承認しないでしょうし、資本主義社会のルールでいえば、ルノーが日産を吸収合併しても当然の論理ではないかと感じています。

なので、今さら吸収合併うんぬんもないだろうとは思うのですが、日本の雇用などへの影響が大きく、あまりにも惜しい気持ちもよく分かりますので、力ずくで何とかしようということなのかなとも感じています。

株式比率でいえば、この構成から吸収合併を阻止するのは不可能に近いと考えているのですが、日産側に何か秘策はあるのでしょうか、今後の展開に注目していきたいと思います。

11月14日に楽しみにしていたスルガ銀行の第2四半期決算書が出てきたようです。

さっそく読んでみましたが、内容的には貸倒引当金1074億円を追加経常した上で986億円の赤字とのことで、もし引き当てなければ、差し引き88億円ぐらいの黒字だったのかもしれません。概ね、予想どおりの内容だったのではないかと感じています。

1点だけ不可解だったのが経常収益が全然落ちていなかった点ですが、これはなぜなのでしょうか、スルガ銀行の収益力は未だ健在のようすです。

また、引当金については、ロイターの記事によると1903億円を不良債権に分類して1362億円の引当金を積んでいるようです。

「スルガ銀は、シェアハウス関連融資2537億円のうち、1903億円を不良債権に分類。このうち担保・保証による保全がない1584億円に対し、1362億円の引当金を積んだ。」

この1362億円の規模感から考えると、今後は自己破産者が大勢出てくることを予感させる内容ですが、市場に競売物件が多く供給されてしまうことにより、その他の不動産価格へも影響が出てくるかもしれません。

オリンピックを前に不動産価格が暴落してしまうのでしょうか、マンションなどの不動産価格にまで波及するのかは不明ですが、もしこの赤字決算がリアリティーのある数字であるとするならば、シェアハウスオーナーがゴロゴロ破綻するということを意味しているかと思います。

個人的には、家賃を半額に下げれば空室は埋まるでしょうし、大勢の人が実際に破産するとは思えないのですが、アパート経営の実態には不透明な部分があり、実際にやばいオーナーも多いのかもしれません。

いずれにしても、注目が集まっている状態ではなかなか株価が上昇していかない傾向がありますので、今後はおそらく、しばらくヨコヨコの展開になるのかなという気もしています。

先日から注目しているスルガ銀行の不正問題についてですが、日経によると「2018年4~9月期の連結最終損益が900億円程度の赤字になる見通し」との報道が飛び込んできました。

「まだ赤字じゃなかったの?」という気もしてしまいますが、ついに赤字転落となってしまったもようです。

900億円は多い印象がありますが、シェアハウスオーナーは延滞している人が30%に上るとのことで、大幅に貸倒引当金を積み増すもようです。

今期でウミを出し切るとのことですが、果たしてそんなに積む必要があるのだろうかという印象も否めません。かぼちゃ関係で約2000億円として、既に数百億円を積んでいる状態でさらに積むとなると、オーナーの返済は当てにしていない感も出てきます。

900億円といえば、1億円オーナー900人分に相当しますが、そんなに自己破産してしまったら社会問題になるでしょうし、金融庁からまた怒られるはずです。

ただ、ここまで積んでおけば、これ以上、引当金を積む余地がなくなったのかもしれません。収益力がどこまで落ちているのかが気になりますが、そのうち業績修正が出てくるものと思われます。

これにて、6月末時点の自己資本は3200億円超、そこから今回の赤字の900億円を引いて2300億円かと思いますが、引当金を資産と考えれば、3200億円のままなのかなという気もします。

仮に2300億円とした場合、ちょうど株数が2.3億株とのことで、わりとぶなんな金額に落ち着くのかなと感じています。

ここ2カ月ほどスルガ銀の株価は動かざること山のごとしでしたが、ボーナスの時期を前に悪材料出尽くしとなってしまうのでしょうか、それとも半年程度はしぶとくヨコヨコの展開になるのでしょうか?

タイミング的に明日からの出来高が急増すると思いますが、今週から来週にかけて目を離せない展開になってきました。

先日から注視していたスルガ銀行問題ですが、ここにきて日銀による資金供給が可能になるというニュースが飛び込んできました。

ロイター通信によると、スルガ銀行の住宅ローン債権を担保に、日銀から最大2500億円程度を借りれるようにするとのことです。資金繰りに窮した場合、普通は増資や銀行融資による資金調達になるかと思いますが、日銀から融資を受けられるとなると資金繰りは万全の体制の状態になるのかもしれません。

三菱自の不適切問題の場合、株価が回復するまで半年以上はかかったため、スルガ銀行も半年程度はヨコヨコの展開になると考えていたのですが、意外に株価にはやめの動きが出てくる可能性も出てきました。

また、不動産会社3社とコンサルティング契約を結び、シェアハウス運営支援にも乗り出したようで、オーナーの不動産経営が大丈夫な状態になれば、以前に積んだ貸倒積立金は必要なくなるかと思います。7割以上の返済条件を見直したとのことで、もしこの条件変更で貸し倒れリスクがなくなれば、以前の積立金が戻ってくる可能性もあるかと思います。

最近は不適切な事象のバッシングがKYBへと移行しつつあるなか、本日、さらに日立化成でも新たな不適切事案が飛び込んでおり、トレンドの移り変わりが激しいです。

最近はもうみんなスルガ銀行のバッシングは飽きちゃったのかなという雰囲気も出てきてますので、そろそろ動きが出てきてもおかしくないタイミングと感じています。

来週、そして再来週の決算発表を前に、スルガ銀行には目が離せない展開になってきました。