2016年1月アーカイブ

原油安と円高、そして中国経済の先行き不透明の影響を受け、日経平均株価が下落しておりますが、なかでも中国経済の不調が最大の要因になると思います。

一方では原油安の影響も無視することはできません。米国シェール革命により、原油価格が下落している側面もありますが、中国経済が不調になることにより石油の需要も減少しますので、原油安と中国経済は密接な関係にあると考えてもよいでしょう。

中国経済が先細りするにつれ、供給が過剰となり、原油価格も下落する方向へ向かいますので、当面は中国経済の先行きに注目が集まるものと思われます。一方で中国バブルの崩壊はまだはじまったばかりとも言えますので、見通しはあまり明るくはありません。

また、自動車産業においては、電気自動車や水素自動車などの技術革新が進んできておりますので、将来的にはガソリンの需要が減少して供給過剰になるものと思われます。今後も長期的なトレンドは原油安でしばらくは変わらないはずです。

この原油安により、一時的にはリスクオフで円が買われて円高になり、円高に連動して株安になるとは思いますが、長期的にはコスト削減による企業業績の回復に貢献されるため、株価にはプラスの方向へ働くものとボクは考えております。

1バレル30ドルを割れ、20ドル台へと突入しておりますが、この傾向は今後も継続すると考えられており、おそらくは1バレル10ドル台になる日も近いかもしれません。

エネルギー資源を海外に頼っている日本にとっては、原油安はプラスの方向へ向かうはずですので、日経平均株価はどこかで反転する可能性も高いですが、オイルマネーが円やドルへ向かうとすると円高がどこまで進むのか、このあたりにも注目が集まってきています。

気になるのは、年金資金が引き上げられるのか否かという点ですが、投入された年金資金が損切されるとなると株価の下落はしばらくの間は継続する可能性が高いかもしれません。

円高や原油安、あるいは中国経済の先行き不透明感などにより、リスクオフの局面に入ってきておりますが、ついに日経平均株価は17,000円を割り込んできました。当ブログでは14,000円から15,000円の範囲を想定しておりますが、14,000円を割り込むことはないだろうと考えております。

最大の懸念材料は中国株の売りがまだ出し切っていない点、加えて年金資金の損切りがなされるとなるとさらなる株価の下落に歯止めがかからないという点にあると思います。結局、GDPが改善していない以上、企業収益は円安による影響が強いですので、円高になれば元まで戻ると考えておくべきではないでしょうか。

信用買いによる損切りが損切りを呼び、株価の下落に歯止めがかからなくなっている状況のなか、セリングクライマックスがいつになるかを見極めるのはなかなか困難です。

リーマンショックと中国バブルの崩壊を比較すれば、おそらくは同程度の規模感になるかと思います。リーマンショックは投資目当てに住宅不動産を借金で買っていたことが原因となりましたが、中国株も投資目当てに借金して買っている人が多いのです。構図としては同じと考えてもよいでしょう。

政府が株の売買を停止しているので、ある程度は抑えられてはいますが、まだまだ売りたい人がいるなか、当面の間は経済が回復する要因が見えてきません。世界的な恐慌の局面を迎えるものとボクは考えてますが、まだまだ出尽くしていないように感じています。

新年が明けましたが、北朝鮮の水爆実験で日経平均株価は値を下げているようです。当面、これ以上、緊張状態が悪化することはない気がしますので、日本経済に与える影響はほとんどないように感じてますが、米国利上げで円高ドル安が進んでいることもあり、売られる展開になると予測しております。

はたして、2016年の日経平均株価はいかなる展開を迎えるのでしょうか?

当ブログでは14,000円~15,000円のレンジを想定しておりますが、なかには23,000円まで上昇すると見ている証券会社もあります。去年の中国バブルの不透明感から日経平均は下降し続けており、月足でみるとチャートが崩れてしまったのが明白になりました。去年に投入された年金資金が引き上げられるのかどうかはわかりませんが、もし引き上げられるとすると、10,000円割れも現実味を帯びてくるかもしれません。

結局、GDPの数字に反映されていないという点、加えて賃金の上昇がないままで消費税が増税されるという点で、アベノミクスは為替のみで動いていた相場だったのではないかという気がしております。異次元の金融緩和とかいっても、結局、市中にはお金が回ってる気がしません。今後、再び円高ドル安が加速するとなると、それに伴い、日経平均株価も下降することになる気がしております。

当面、円高がどこまで進むのかに注目が集まる展開になると予測しております。