2011年10月アーカイブ

日銀が長期国債の買い入れ額を40兆円規模に増やし、デフレからの脱却を決定したようです。当ブログの投稿日時はシステム上、古い日時ですが、現在は2012年2月14日の出来事です。何気に大きなニュースだと思っているのですが、今後の国際金融にも大きな波紋を投げかけることになるのでしょうか、興味しんしんです。

マーケットの反応をみてみると、若干の円安にはふれたようですが、まだ1ドル70円代が続いております。企業にとっては電力料金の値上げにつづき、ガソリンなどの原料コストも高くなっていくはずですので、たとえ輸出関連での業績が回復することになったとしても、それほどうまみはないのかもしれません。

ただ、1%~2%といっても、いったんインフレにふれると、せきをきったようにこのままズルズルと拡大していくという可能性もあるわけです。将来的にみれば、あのときがはじまりだった...という事態も考えられるわけですので、ここがターニングポイントになるような気がしてなりません。

インフレ嫌いだった日銀がなぜとも思いますが、いやいやなんだろうと思います、きっと。ただ、効果としてはけっこうあるような気がするので、円高介入なんかしてないで、はじめからやっておけばよかったという意見もあります。また、すでに空洞化が進んでいる現在、いまさら遅いという方もいますし、すぐにデフレターゲティングに戻すのだろうという向きもございます。

いずれにしても、わりと大きな転換点になる可能性を十分に秘めているわけですが、ヨーロッパの金融危機なども懸念されているなか、今後の国際金融への影響も興味深いです。

消費税率を上げる背景

世界的な金融不安を背景に、日本でも消費税率を上げる議論が活発化してきております。
けれども、ふと考えてみると、システムそのものがかなりいいかげんのような気もしてしまうわけです。

歴史的にいえば、古代ローマの時代より支配するものとされるものの2つの階級が存在しています。
これは現代の日本にあてはめてみてもそう違いはなく、持てる階級を守るために持たざる階級から搾取するというのが実際のところではないかと思うわけです。

すでに多額の資産を持っている側からすると、一番恐いのはインフレによる資産価値の下落です。
円を刷らずに円高を容認している背景には、日米関係や老人の年金保護などもあるでしょうけれども、すでに資産を持っている階級を保護するという大切な役割があるものと考えております。

インフレになってしまったら、今、銀行に預金している資産の価値が減ってしまいますもんね、結局。
逆に、借り入れでくびがまわらないという方もいらっしゃるかと思いますが、そういう方にとってみれば、インフレになれば実質的な負担は軽減されるものと思うわけです。

それを回避しつつ日本の財政をなんとか運用していくには、やはり消費税率を上げてもらうのが一番いいわけです。
なんだかんだいっても、一億総中流階級の時代から明確な二極化構造への移転が着実に進行しているものと思うわけです。
このあたりの事柄については一切触れられることがなく、なんとなく消費税があげられてしまうわけですが、これは国民のための増税ではなく、多額な資産を保有している側の利益を守るためのものであるわけです。

若年層には申し訳ないけれども、これは結局、階級闘争ということを意味しているのかもしれませんが、システム的に見ておそらくこの流れを止めることはできないものと考えております。
銀行や証券取引などの金融関連のサイトでは、ログインパスワードの変更を頻繁に求められます。
最近はこれが非常に面倒くさく感じており、何かいい方法はないものかと考えている最中です。

どだい、パスワードというのは暗記しておくものですので、そうコロコロ変わってしまってもなかなか覚えられるものではありません。
2~3ヶ月に一回のペースでパスワードの変更を要請されたとしても、最終的には忘れてしまうことになるわけです。
忘れないようにと、パソコンのメモ帳などにパスワードリストを記載することになる方が、かえって安全性という観点からいうと好ましくないケースもあるわけです。

パソコンからそのテキストファイルが流出したらすべての情報がアウトというわけではなく、少なくとも、金融関連のログインには、二重三重の暗証が必要なわけですが、リストにある番号の組み合わせからだいたいの予想はついてしまうものと思います。

もっとも、定期的に変更するというのは、大金の入っている口座なら非常に重要なことではありますし、そういう口座の場合は念には念を入れておく必要性もあるわけですが、日常的に使っている捨て口座の場合は、それほど気にしなくてもよいという気もするわけです。
一番おすすめなのは、オフラインに暗証番号のリストをプリントアウトしておいて、金庫のなかにしまっておくというのが安全かと思います。
パソコン上においておいた場合、ふとした瞬間に流出してしまうことも考えられますので、気をつけた方がよいでしょう。
現代を生きる日本人にとって、クレジットカードの利用は必要不可欠といえます。ネット取引においても、ショッピングの場合はクレジット決済が基本ですし、当ブログのようなサイトを作成する際にも、サーバー契約などで必ずといっていいほど必要になってくるのです。
一方で、フィッシングサイトや個人情報の流出など、クレジットカードが不正利用されるケースも多くなってきています。不正利用されるときはされてしまうものですが、そのような事態をあらかじめ想定しておくことで、最悪な状態は回避することが可能です。

まず、重要なポイントとしては、カード会社の補償があるのは利用者に責任がないことが前提になります。例えば、カードを紛失しているのに、すぐに届け出なかった場合で不正使用されてしまったりした場合です。この場合、気づいた時点で連絡をいれておけば、カードを停止することで不正利用されるのを未然に防ぐことができたわけですので、補償はでないケースが多いです。
また、クレジットカードのキャッシング枠についても、自分しか知らないはずの暗証番号がもれて使用されていることになるので、自分以外からは流出するわけもなく、自己責任ということになります。

このような場合は、カード会社による補償を受けることができないです。ただ、ショッピングで利用されていた場合などは、ほぼ、補償されると考えていてもよいでしょう。いずれにしても、身に覚えのない決済がされていた際には、早急に連絡することが大切です。
また、1日に利用できる限度枠の設定なども可能ですので、必要最低限の金額に設定しておくことをおすすめします。

反ウォール街運動にソロスの影

国際的にも飛び火している反ウォール街運動ですが、どこか唐突に起こってきた印象も受け、なぜ?という疑問を持つ方も少なくありません。また、ウォール街から離れるほど意味あいもぶれてきている感じもし、遠く離れた中国では政府が主導しているとか、日本では反原発的な色彩を帯びているとか、たいていの人にとってみれば、ふーんというような感じで眺めているのが大部分という傾向があります。

ただ、ロイター通信が伝えたところによると、この反ウォール街運動にソロス氏とのつながりを示す証拠を発見したとか、しなかったとかいわれていますが、もしまっさきに槍玉にあがるような人物が反ウォール街運動を主導していたとしたら、意外な感じもしてしまうわけなのです。

当の本人は否定しているようですが、この話が本当だとしたら、おそらく免罪符的な意味合いが含まれているような気がします。ソロス氏は今年にはいってから、投資活動からの引退を表明し、ファンド内の資金を返還することを決定しています。
また、年齢も81歳になったとか、ならなかったとかという話なので、今後は慈善活動的な方向性へ転換していくのではないでしょうか。たいていの大富豪というのは、だいたい慈善活動へ回帰していくのは一般的なわけです。

一部の人間が大部分の富を得ていることについて、社会構造的な欠陥があるのは確実なわけですが、それを修正できる人というのは、そのなかにどっぷりとつかっている人にしかできません。税金が大量に投入された銀行が多額の報酬を得ていたり、あるいは日本でもそうですが、原発などに関しても、津波がくるぐらいでこわれるような仕事をしている企業が公的資金を投入され、その上にボーナスをもらっているというような構造を打破できるのは、一般人にはほぼ不可能に近いわけです。

そのような意味では、非常に興味ぶかいニュースなわけですが、はじめはちいさなさざ波だったとしても、次第にビックウェーブへとつらなっていくこともあります。だとすれば、ネット証券などを利用しての株取引というのは、一旦は様子を見ておいた方がいいのかもしれませんね。